2012年9月29日土曜日

地方から百貨店が消える・・・そのワケ

周南市の老舗百貨店「近鉄松下百貨店」が閉店するとのこと・・・
近鉄松下百貨店:来年2月閉鎖 惜しむ声、衰退懸念 街の中核として半世紀 /山口
今回のケースに限らず、地方都市の百貨店閉店が続いています。
 長崎の浜屋百貨店が「大村店」を13年3月末で閉店 他
百貨店は中心市街地に立地していますから、
当然、市街地衰退化へ影響大、と問題視されます。

確かに、核店舗(誘客施設)が閉店すれば、
中心市街地(隣接商店街)に大きな影響があるでしょう。

ただ、地方百貨店閉店の理由は、
中心市街地衰退とは異なる側面がある、と私は思います。

その理由は、
中間所得層の減少(いや、崩壊!)です。

地方の公共事業減少・農業所得減少も影響があると思いますが、
最大の理由は、
労働・運輸など中小企業や個人を直撃する分野での規制緩和、
(それだけが理由でないでしょうけど)それに起因する格差拡大
だと、私は考えます。

百貨店の顧客層は、富裕層はもちろんですが
所得層で最も大きな割合があった中間所得層も主要な層です。

中間所得層(=主な顧客層)が減れば、
商売が成り立たなくなる → 閉店へ。

至極あたりまえの理由ですね。


よく、郊外ショッピングセンター(SC)が繁盛しているんだから
売る側(百貨店)に問題ある、努力不足、などという意見を聞きますが
流通業態とその歴史を少し学べば、それが間違いだとわかります。

(売る側の努力不足を原因とする誤解は商店街衰退を語る際と同様です)

百貨店も、全国で見れば勝ち組と言われる店があります。
(特に東京都心部)

もし、百貨店自体の努力不足が衰退の原因だと言うなら、
勝ち組百貨店が、
その成功パターン(都会の店舗と同様の品揃え・価格・サービズ)で
地方の郊外SCとして出店すれば成功するはずです。

それとか、駐車場がないのが大きな理由なら
大分のトキハのように郊外に出店すればいいんですから。

でも、 勝ち組の百貨店ですら、ほとんどそれをしません。

なぜなら、
いわゆる百貨店と郊外SCとでは業態が異なるから!


業態が異なれば、出店立地も対象顧客層も異なります。

郊外SCは、核店舗がスーパーマーケット(SM)です。
いわゆるデパ地下食品売り場とSMでは
品揃え、価格帯とも異なることは、
利用される消費者ならご存知ですよね?

流行りの郊外SCは、核店舗としてSM、それにGMS
(GMS=総合百貨店とも訳されますが百貨店より低価格。品質も・・・)
それらと、ユニクロやABCマートなどのカテゴリーキラーがセットになってます。
それに、他の全国チェーン店、商店街から移転(新規出店)の地元店、
医療・サービス業の店、規模が大きければシネコンなどがくっつきます。

SM・GMS・カテゴリーキラー → どれも基本は低価格路線!
安くて、その価格で納得できる程度の品質を供給するのが彼らの商売。

対して、百貨店(高級百貨店)は、
価格・品質とも彼らより上のカテゴリーを販売します。
一言で言えば、ブランド品販売。
 しかも、
主力カテゴリは、ファッション・生活雑貨(=節約対象&デフレ業種)

中間所得層が元気であれば、
都心で扱う超高級品は無理としても、
地方都市でも、
それなりの価格・品質のブランド品、ファッション、生活雑貨が売れました。

でも、中間層の崩壊で、
百貨店らしい商品を買える層(頻度)が減少 → 売上減少
となっていったんですね。

また、地方でも福岡・札幌など6大都市圏クラスは
高所得層や中間層が比較的多いことから、
その他の地方都市の店より品揃えを良くできます。

そのため、
 →周辺の高所得層や中間層も6大都市圏の百貨店に流れる
 →地方百貨店の売上減少
 →品揃え劣化
 →さらに売上減少
 →閉店
となります。

それに加え、
交際費削減などの理由から、法人・外商の売上減、
高速交通網の発達&高速バスなどの低価格化、
これらが、地方百貨店衰退に拍車をかけたのは事実です。


現在の百貨店の数を見ると
都道府県庁所在地は比較的多いですね。

それに関連して思い当るのが下記の比較
  • 山口市と宇部市
  • 福岡市と北九州市
  • 静岡市と浜松市
同一県内の県庁所在地と工業都市の組み合わせなのですが
福岡市も、静岡市も、比較相手より百貨店の数が多い。

やっぱ県庁所在地の方が街に元気があるから?
山口市や静岡市は、相手と比べて人口差はそんなにないはずですけど。
公務員&それに付随する様々な組織・業界・団体があるから???
理由は、わかりませんが・・・

また、都道府県庁地でも、特に3大都市圏は百貨店の力が強い。
というより東京独り勝ち!!!

有名百貨店は東京で出た利益で地方支店を支える構造となっているとか。

それらから考えると、
  • 所得格差拡大(中間層の崩壊)
  • 都市と地方の格差拡大
これが、地方百貨店衰退の原因だと感じます。


地方百貨店はこのまま消えて行くんでしょうか?

いや、ここに来て地方百貨店が生き残れる要素がでてきてます。

それは、高齢化!

なぜなら、お年寄りは
  • 貯金がある方が多い
  • 少量いい、良いものを買いたいという方がいる
  • 購買時の行動範囲が比較的狭い(若い人のように都会に頻繁に遊びに行かない)
中間層は崩壊が進んでいると思いますが
高齢層は拡大が進んでいます。
ここに、地方百貨店の活路があるかもしれません。
(ちなみに、当店も同じです!)

我が宇部市では、宇部井筒屋さんが頑張っています。

うちは東本町なんで、井筒屋のそばをよく通りますが
一時に比べると、出入りするお客さん増えたように見えます。
また、井筒屋前のバス停で井筒屋の袋を持った方をよく見かけます。
(案外バス利用多いイメージ)
それらの方は、大部分が高齢っぽいです。

山口県内の百貨店は近鉄松下の閉鎖後、
下関大丸(下関市)、井筒屋山口店(山口市)、井筒屋宇部店(宇部市)の
3店になるとのこと。

井筒屋さん、これからもがんばって下さい!
うちもいつか儲かったら靴を買い替えにいきます!
(いつになるかわかりませんが・・・・・)




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